対話形式で理解する構造設計の仕事とは?初心者向けに徹底解説!!!

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はじめに

建物が安全に立つためには、目に見えない「骨組み」がしっかりしていることが重要です。この骨組みを計画する構造設計は、建物の安全性を支える欠かせない仕事。この記事では、建築学科の学生に向けて、構造設計の基本や具体的な仕事の内容を対話形式でわかりやすく解説します!


構造設計とは?

構造設計とは?建物の骨組みを作る仕事

美咲さん、構造設計って具体的にどんな仕事をするんですか?建築学科で聞いたことはあるけど、よくわからなくて……。

いい質問ね、健太。建築を学んでいるなら、構造設計は絶対に知っておいた方がいいわ。簡単に言うと、建物の骨組みを計画して、強度や安全性を確保する仕事よ。

骨組みって、例えば柱とか梁とかのことですか?

その通り!建物が倒れたり壊れたりしないように、どこにどんな大きさの柱や梁を配置するかを考えるのが構造設計の役目。建築デザインを形にするための“土台”と言えるわね。

構造設計の具体的なステップ

「なるほど。でも、それって具体的には何をするんですか?

例えば、まず建築設計チームから建物のコンセプトや用途を聞き取るの。そして、その建物がどんな荷重に耐えなければならないかを計算するのよ。たとえば、地震や風、人の重さ、家具の重さなどね。

へえ、結構複雑そうですね。

そうね。その後、構造計算ソフトを使って解析を行い、安全な設計を作り上げるの。設計した内容は、建築基準法などの法規を守っているかも確認するわ。

法律も関係するんですね。知らなかったです。

実際の仕事では、コストも重要な要素よ。性能とコストを比較しながら、最適な設計を追求していく必要があるの。

解析と補強の重要性

解析って、どんなことをするんですか?

解析では、建物にかかる力をシミュレーションして、その力がどのように分散するかを調べるの。例えば、地震が来たとき、建物がバランスよく揺れるように設計するのも重要なポイントよ。

揺れることを考えるんですね。なんか意外です。

実は建物は、揺れないようにするよりも、揺れをコントロールする方が安全なの。だから、揺れ方を予測して、柱や梁だけでなく、ブレースや壁などの補強材を適切に配置するのも私たちの仕事よ。

構造図と構造計算書:成果物の役割

補強材って、そんなに重要なんですね。

もちろん!そして最後に、構造設計の最終成果物である構造図と構造計算書を作成するの。

構造図と構造計算書って何ですか?

構造図は、構造部材の情報を記載した図面のこと。解析・計算によって算定して決めた部材を可視化するためのものよ。これを見て、実際に建物を作っていくから、わかりやすくすることがとても大切なの。

建物を作る基準になるんですね。じゃあ、構造計算書は?

構造計算書は構造図の根拠を示すためのものよ。建物が法律を満足した安全なものであることを証明するために作るの。例えば、地震時の揺れに対する耐性や、部材の強度の計算結果が詳しく記載されているわ。

構造計算書の中身:何が書かれている?

具体的には、どんな内容が書かれているんですか?

構造計算書には、大きく分けて次のような内容が含まれるわ。

  1. 建物の概要や使用材料、設計条件。
  2. 荷重条件や地震力などの外力計算。
  3. 柱や梁の断面検定や耐力壁の設計計算。 構造部材ごとの詳細な検討結果が書かれているの。」

細かい計算結果も全部記載されるんですね。

そうなの。だから、構造設計者は計算だけでなく、それをきちんと整理して、わかりやすく伝える力も求められるのよ。


構造計算書の内容
構造計算書 例
1.建築物の概要
  • 建築物の概要
  • 構造上の特徴
  • 構造計算方針
  • 使用する材料と部位
2.荷重項
  • 設計用床荷重
  • 壁荷重
  • 風圧力
  • 積雪荷重
  • 電算入力特殊荷重
  • 地震力
  • 土圧
3.二次部材の設計
  • スラブの設計
  • 屋根ふき材の設計
  • 外装材の設計
  • 小梁の設計
  • 耐風梁の設計
  • 間柱の設計
  • 胴縁の設計
  • 階段の設計
4.基礎の設計
  • 杭の設計
  • 直接基礎の設計
  • 基礎梁の設計
5.その他の設計
  • 屋根ブレースの設計
  • 大梁保有耐力接合の設計
  • ブレース保有耐力接合の設計
  • 横補剛材の設計
  • 梁貫通補強の設計
  • 耐震壁の設計
6.一貫計算
  • 一貫構造計算書
  • チェックリスト


まとめ

構造設計とは、建物の安全性を確保することを目的とした設計です。意匠設計・設備設計などの他分野の設計者と連携を取りながら、構造要素の位置・大きさを計画し、性能とコストを比較しながら検討を行います。また、構造図や構造計算書といった成果物を通じて、その根拠を明示することが求められます。建築学生として、構造設計の流れや成果物を理解することで、建築の基礎をしっかりと固めていきましょう!興味を持ったら、ぜひさらに深く学んでみてください!

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