本記事ではエレベーターの支持鉄骨についての設計方法を説明します。
設計用荷重
エレベーターの支持鉄骨は柱・梁・中間ビーム・吊りビームなどがあります。
中間ビームにはエレベーターのレールが取り付けられています。
このレールに作用する荷重、レール反力に対して部材を設計していきます。
レール反力はエレベーター業者に確認します。
断面算定
上記のレール反力が中間ビームの中央に作用した場合について断面算定を行います。
実際はレール反力は部材の中央に作用せず、レールの位置に作用しますが安全率及び簡便に計算するため部材中央に作用した場合で検討を行っています。
柱については中間ビームの反力が作用します。また、X方向・Y方向で検討が必要となるので注意しましょう。
また、エレベーターの支持鉄骨の断面算定を行う上で注意が必要なことはたわみについてです。
エレベーターを使用するにあたり、たわみの制限が設けられています。
このたわみ制限は小梁などのたわみ制限より厳しい制限が設けられている場合がありますので注意して下さい。
私の経験上、たわみで部材が決まることが多いです。
設計例
下記に設計例を示します。
たわみ制限はここでは5mm以下としています。
まとめ
本記事ではエレベーターの支持鉄骨の設計方法に説明しました。
レール反力に対して、部材の算定を行っていきます。
部材の断面算定を行う上で支配的になるのはたわみであることが多いです。
たわみ制限がどうなっているのか確認することが重要となりますので、注意しましょう。