固定荷重とは使用している材料、部材の荷重のことです。
ここで私が疑問に思ったことは、積載荷重との違いです。
長期荷重は固定荷重と積載荷重の和で求められます。
私の経験上、固定荷重は移動できないものや確定している荷重を考えれば良いと思います。
スラブの固定荷重
スラブの固定荷重の例を以下に示します。あくまで参考程度で、正しい値は別途確認が必要です。
スラブの固定荷重はスラブの自重・仕上げだけでなく、天井や設備などの荷重も見込まないといけません。
・コンクリート→23N/m3
・鉄筋コンクリート→24N/m3
・アスファルト防水 t=9mm→150N/m2、t=12mm→180N/m2
・長尺塩ビシート →20N/m2
・タイルカーペット →60N/m2
・ビニルタイル→50N/m2
・クッションフロア→20N/m2
・折板t=0.8mm→130N/m2、t=1.0mm→160N/m2、t=1.2→190N/m2
・OAフロア →500N/m2
・フローリング→110N/m2
・化粧石膏ボード→100N/m2
・スタイロフォーム→50N/m2
・ケイカル板→120N/m2
このとき、スラブから力が伝わる小梁、大梁、柱、壁などの自重は考える必要がないので注意が必要です。
その他の固定荷重
小梁、大梁、柱の自重は構造一貫計算ソフトを使用すると自動で入力されることが多いと思います。
その際には仕上げ荷重を別途入力し固定荷重を定めます。
壁はモデルとして入力しない場合もあるので、その際は線荷重・分布荷重で入力し固定荷重を見込みます。
壁の固定荷重は壁の自重・仕上げなどの荷重を見込みます。
ポイント
ここで実務で先輩に教えてもらったポイントを紹介します。
それはずばり、断面のスケッチを描くことです。
具体的な内容についてはいずれこの記事を更新したいと思いますので、少々お待ち下さい。
こちらに折版の固定荷重を紹介していますので、ご参考ください。
まとめ
本記事では固定荷重について説明しました。
材料の比重や単位荷重を知っておく必要があります。
またどのように組み立てられているのかも知っておくことで荷重の見落としもなくなります。
構造設計をする上で計算だけでなく、建築材料の特徴や作り方などの知識も荷重を設定する上で重要です。