本記事ではBCRとBCPの違いについて説明したいと思います。
構造設計をしていると必ずこれらの言葉は出てくるでしょう。
明確に違いを理解し、使用するようにしましょう。
BCRとBCPって何?
まずは、BCRとBCPの意味を説明します。
BCR:冷間ロール成型角型鋼管
BCP:冷間プレス成型角型鋼管
上記が日本語での意味になります。
日本語の意味を理解した上でそれぞれの作り方を理解しましょう。
BCRとは
BCR:冷間ロール成型角型鋼管というようにまず、円形鋼管を作りそれを四角に成型します。
最初に円形にするため、全部位で塑性化が生じます。
ここで鋼材のPδ関係を考えると降伏した後、ひずみ硬化が生じます。
このひずみ硬化によりF値が上昇します。
通常SS400 だとF値235N/㎜2ですが、ひずみ硬化により295N/mm2 になります。
そのためBCR295となるわけです。
BCPとは
続いて、BCP:冷間プレス成型角型鋼管は鋼板をプレスにより折り曲げることにより四角に成型します。
そのため、塑性化する領域はコーナー部のみになります。
F値ものひずみ硬化はなく、235N/mm2または325N/mm2シリーズになります。
注意点としては、コーナー部は塑性化しているため溶接不可となります。
梁が取り付く際などは注意が必要です。
まとめ
本記事ではBCRとBCPについて記載しました。
それぞれの日本語意味および作り方を理解した上で使用するようにしましょう。
特徴を理解することで注意する点が見えてくると思います。