本記事ではフラットスラブの設計について書いていきます。
フラットスラブの設計方法はRC在来スラブの設計方法とほとんど同じです。そのため、スラブの設計(RC在来スラブの算定)の記事も参考にして下さい。
異なる部分はフラットスラブはデッキプレートを使用するということです。
また、デッキプレートの支持スパンが小さいことから一方向版にて計算することが多いです。
本記事では、RC在来スラブの算定と異なる部分の算定方法を書いていきます。
具体的にはフラットデッキ(型枠)の設計及び一方向版の設計方法です。
フラットスラブの設計
フラットスラブの使用条件はJFEのホームページ(鋼構造設計便覧)などに記載されています。
スラブ厚別の許容スパンが適用条件として設定されています。
フラットデッキ型枠設計フロー
①フラットデッキ型枠工法の採用
②施工時鉛直荷重の算定
・ポンプ工法(1470N/m2)・ホッパー、バケット工法(2450N/m2)・ほか工法
※施工割増係数(α)の適用検討(RC造、SRC造の場合)
施工状況の種類・Ⅰ類→α=1.0 ・Ⅱ類→α=1.25 ・Ⅲ類→α=1.5
③フラットデッキの最大曲げ応力度σの算出
M=WL^2/8(一方向版)、σ=M/Z
σ/fb≦1、 σ/fb≦1/α
④フラットデッキのたわみδの算出
δ=C×5wL^4/384EI、C=1.6
δ≦δa=1000L/180+5mm
⑤リブ支圧荷重Pの算出(中間支保工を設ける場合)
P≦Pa
一方向版の断面算定
一方向版ということで荷重を伝達する短辺方向のみ応力が生じますが、長辺方向ももちろん鉄筋が必要です。
では、具体的にどう設計するかというと、鉄筋比率にて配筋を決めます。
コンクリートの断面積に対して鉄筋の断面積が0.2%以上となる配筋とします。
また、施工上必要な鉄筋量もありますのでこれらを加味して配筋を決めます。
まとめ
本記事では、フラットスラブの設計について書きました。
フラットスラブの設計ではデッキプレートの設計をRCスラブの部分とは別途に算定する必要があります。
RCスラブの部分はRC在来スラブの算定の記事を参考にして下さい。
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