スラブの種別(種類)をいくつ知ってますか?
RC在来スラブ、フラットスラブ、合成スラブなど様々な種類が存在します。
スラブの設計をする際は最初にどのスラブにするか決める必要があります。
RC造かS造かによってもスラブの種別は異なります。
それぞれ特徴があり、設計方法・荷重伝達方法も異なります。
本記事では、スラブの種別選定について書いていきます。
RC造の場合
RC造の場合のスラブは・RC在来スラブ・PCaスラブなどがあります。
PCaスラブとはプレキャストスラブのことです。プレキャストとはあらかじめ工場で作り、現場に運んで組み立てる工法です。
断面算定の方法は ・RC在来スラブ・PCaスラブ で変わりません。
どちらを採用するかは現場やプレキャスト製作場などとの打合せにより決めていくことになると思います。
PCaを採用する際は、配筋等が工場であらかじめ決められて現場に運ばれるため早期での検討がより必要となるので、注意が必要です。在来のスラブから簡単にPCaスラブに変更すると痛い目を見る可能性があります!
断面算定の方法は、スラブの設計(RC在来スラブの算定)で説明していますので、そちらを参考して下さい。
S造の場合
続いて、S造の場合について説明します。
S造の場合はフラットスラブ・合成スラブ・トラス筋付きデッキなどがあります。
スラブの型枠としてデッキプレートを使用します。
フラットスラブとは捨枠用のデッキプレートを使用したもので、断面算定の方法はRC在来スラブの場合と同様となります。
しかし、S造であるため、外周部等は固定度が見込めないため、注意が必要です。詳細はこちらで!
また、JFEなどのホームページにスパンや積載荷重などの使用条件が記載されているため、そちらの条件も考慮してスラブの設計を行います。
合成スラブとはデッキプレートが凸凹しているものを使用したもので、コンクリートや鉄筋量を低減できます。デッキプレートが応力を負担するため、デッキプレートの検討も必要となります。
また、設計方法はJFEなどのホームページにスパンや積載荷重などの使用条件が記載されており、そちらの条件を元にスラブの設計を行います。
スラブに開口をあける必要がある場合は主にフラットスラブとします。設備の配管が貫通する箇所が主に挙げられます。
フラットスラブと合成スラブの設計はスラブの設計(フラットスラブの算定)(合成スラブの算定)で書いていきますのでそちらを参考にして下さい。
まとめ
本記事ではスラブの種類について書きました。
どのスラブを使用して設計するかで少しだけ設計方法が異なりますので、事前に確認しておく必要があります。特に荷重の伝達条件等は確認する必要があります。
なぜ、そのスラブを使用しているのかもあわせて把握しておくことが重要です。
RC造・S造のおすすめの参考書を下記に示していますので、ご参考下さい。
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