実務必見!!!~独立ひさしの設計について~構造計画検討の流れを解説!

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設計条件の整理

今回取り上げる設計は独立ひさしになります。

増築で既存の建物の側にひさしを計画します。

ひさしの条件・要望を下記に示します。

  • 出の長さは8m
  • 高さは5.5m
  • 幅は11m×2スパン
  • 柱は2本のみで片持ちの状態とすること
  • 車の走行があるため、鉄骨むき出しとはしないこと
  • コスト優先

コンセプト

「吊ひさしの合理的な架構の提案」

→小梁の掛け方・柱の断面:折版の支持スパン・部材のたわみに注意

→吊材の吊位置・角度(見た目)の検討

架構形式の方針について考察

ひさしの出の方向(Y方向):片持ち柱

幅方向(X方向):ラーメン構造

→柱の断面:H形鋼or角形鋼管

→片持ち折版:出の長さ調整

設計用荷重の整理

検討すべき架構方針が決まりましたら、荷重条件を整理します。

固定荷重

固定荷重の説明はこちらの記事で詳しく説明しています。

折版:200N/㎡
水平ブレース:50N/㎡
小梁:250N/㎡

折版検討時は折版の自重のみ考慮します。

小梁検討時は折版・水平プレース+小梁の自重を考慮します。

大梁・柱・水平ブレース・吊材は折版・水平プレース・小梁を考慮して検討します。

積載荷重

ひさしのため積載荷重は今回、0N/㎡となります。

風圧力

次に風圧力について算定します。

大梁・柱等の主架構は短期荷重は地震力で決まると想定されるため、ここでの風圧力は外装材用について算定していきます。

ここでは安全側の検討として折版検討時は隅角部1711→全体1750N/㎡と設定します。

小梁など折版以外では、荷重が均される支配面積が大きいことから周縁部1273→全体1300N/㎡と設定します。

地震力

独立の建屋などは鉛直荷重Gに対して1.0Gや0.5Gにて検討します。

ここでは1.0Gにて設定したいと思います。1.0Gのレベルですが、2次設計時の荷重に対して短期許容応力度を満足するということです。

地震力P=1.0G=11m×2スパン×8m×(200折版+50水平ブレース+250小梁+100柱・大梁)N/㎡
    =106kN

部材断面の設計

荷重が決まりましたら部材の断面を設計していきます。

部材の検討順序は荷重を受ける順番で考えるとよいでしょう。

例えば風荷重の場合
折版に風が当たり→それを支える小梁に荷重が流れる→次に大梁→柱→基礎
となります。

折版

折版についてはメーカーによって仕様が違うので調べる必要があります。

参考までにこちらこちらを紹介いたします。ご参考までに!

ここでは断面性能を下記の通り想定して設計します。

想定する荷重は長期(固定荷重)×1.5≦短期(風圧力)より短期(風圧力)にて検討します。

検討すべき力学モデルは単純梁・連梁・片持ち梁になります。

ここでは最も条件が厳しい片持ち梁について検討したいと思います。

そのほかの場合については下記の記事にて説明していますので、ご参考ください。

小梁(折版受け)

大梁ピン接合(吊材受け)

大梁ピンと吊材の位置の検討について説明します。

力学モデルは下記のようになります。大梁端部(ピン接合)と吊位置を支持点としています。

bの跳ね出しは曲げモーメントにより最大となる位置となるように計画します。

大梁に取り付く直交方向の梁のせいと同等となるように計画したいため、SB300で満足できる応力・たわみとなるように調整していきます。

吊材

柱・大梁

片持ち柱(Y方向加力)

角形鋼管
H形鋼(中幅)
H形鋼(広幅)

ラーメン(X方向加力時)

ラーメンの検討を行う場合は手計算だと時間がかかります。

下記にはエクセルを使った例を示します。下記に手順を示しています。

  1. CMQの算定
  2. 剛比の算定
  3. 固定モーメント法による長期の応力算定
  4. D値による反曲点の算定
  5. 水平荷重時の応力算定
  6. 層間変形角の算定
  7. 柱・梁の断面算定

角形鋼管の場合を示します。

柱脚(根巻柱脚)

独立基礎(モーメント基礎・直接基礎)

数量・コスト確認

検討中・・・

まとめ

検討中・・・

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